うちまち

～　英会話学校　～

授業が終わり、帰ろうとすると同じクラスの麻美が話しかけた来た。

「とおやさん、前にゲイバー行ったって言ってたじゃないですか？今日行きましょうよ」

「え？今日？」

「そう、今日！先生も行きたいですよね。Let`s go to the Gay bar!!」

「Oh,Yes. Let`s go!!」

突然、話を振られたアメリカ人の先生もなぜかノリノリで答えている。

「えっ、マジで？！」

「私、明日休みだからいける人だけで行きましょう」

他のクラスメイトにも声をかけてみたが、突然過ぎて都合の悪い人が多い。

結局、私と先生と麻美の３人で行くことになった。


～　ゲイバー店の前　～

３人は店の前に立っていた。

「ここです。開けますよ」

ゆっくり扉を開くととカウンター越しに、タンクトップを来た男性が見えた。

「いらっしゃいませ～ん～♪」

男性はこちらに気付くと、なまめかしい声で迎えてくれた。

「３人ですけど、入れますか？」

「カウンタ～へ、どうぞぉ～ん♪」

店の扉を開けて、最初に英語の先生を招き入れると、店の空気が変わった。

「あら、外人さん！！はろ～♪」

「Hello～、コニチワ～」

先生は日本語が苦手なのだが、ゲイバーの猛者達のトーク力は英語でも対応可能なのだろうか。

続けて、麻美が店に入ると

「あら、そちらも外国の方？アニョハセヨ～」

「いやいや、なんで私は韓国人なんですか」

「えっ、違うの？顔が韓国人っぽいからつい、ごめんなさいね」

「よく間違われますけどね」

「そうなの～？じゃあ、もう工事もしっかり終わったのね」

「してません、ナチュラルです」

「まった～、日本語上手ね～♪」

「も～、日本人です！！」

笑って返答しているところを見ると、麻美もだいぶ楽しんでいるようだ。

「Hi nice to meet you. Where do you live?」

突然、英語を話す爽やかな男性が現れた。

「OH! I live in Chatan」

ゲイバーには英語を話せる人もいて、外国人客もよく来るという話だった。

酒を飲み、カラオケを歌い、隣の知らない人と絡み、十分に楽しんだ後に３人の記念写真を撮ってもらった。


～　数日後　～

同僚とお昼を一緒に食べていた。

「この前、ゲイバーに行ってさ～。凄く楽しかったよ」

「へぇ～、いいね。写真ないの？」

「あるよ」

スマホの写真には、真ん中に先生。左に私、右に麻美が写っている。

「へ～、先生黒人の人なんだね。右側の人綺麗だね～、やっぱりプロは違うな～」

「プロ？？」

「うん、プロ。美しいけど男でしょ？それっぽい顔しているけどね」

「え、いや。女性っす」

「えっ、ゲイバー行ったんでしょ？」

「いや、そうだけど。それは女性っす」


同僚に写真を見せたら、凄く綺麗って褒めていたよ！

麻美本人に話した方がいいのか、迷うところだ。


【男男男（とりぷる）】
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（21時オープン）